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ビジュアル系短歌

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短歌と書に親しんだ保田與重郎師の歌は
ビジュアルを意識しているのが
こうやって書いてみるとよく分かります。
万葉の時代にはひらがなは無かったので
漢字を当てはめた万葉仮名で書かれていました。
当時の人が書に表現した歌の美しさにこだわっていたか
どうかはよく分かりません。
今も伝わる平安時代の藤原定家の書を見ると
かな混じり文字の美しさの表現があるように思えます。
保田師の歌は文字の形まで考え抜いたとしか
思われない不思議な歌がたくさんあります。
筆を持って書いてみるとそれが分かり驚きます。

それは写真や印刷が一般的になった時代の
「新しい表現」であるとも言えます。
その新しさは伝統の上にあって
いにしえの人々の心を知った感動に拠るものです。

歌に対する私の思ひは、
古の人の心をしたひ、
なつかしみ、
古心にたちかへりたいと
願ふものである。

(木丹木母集 後記より)

by tatakibori | 2014-11-18 08:34 | その他
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