原点とは

以前にも書きましたがボブ・ディランは
「現行の音楽をすべて忘れて、ジョン・キーツやメルヴィルを読んだり、ウディ・ガスリー、ロバート・ジョンソンを聴くべき」と
後進のアーティストに提言するなどの啓蒙によってもアメリカ文化を体現しているのです。

仏像製作にも現行の中国製などの純粋さのカケラもないものなど何の参考にもなりません。
私がこれぞ本質的な仏像だと思うのは中世の中国の鋳造仏です。
ぼんやりとしか見ていないので漢の頃かと思って調べてみると
春秋・戦国時代の鋳造が始まって間もない頃には既に優れた仏像を作っていたようです。
釈迦の生きた時代に近いので文化の伝達速度は凄いものだと思います。
そのスタイルはずっと継承されて隋や唐の時代にまで残っていて
日本に仏教とともに伝えられているのです。
その間およそ1200年の長い時間です。
全てが良いものでもなくて、純粋さを強く訴えるものは特定の時代ではなく
作者の純粋さがそうさせているように見えます。
残念ながら今の中国製の美術品にはその純粋さが全く失われて
まるで呪われているかのような寂しく恐ろしい顔の仏像ばかりです。
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by tatakibori | 2008-09-17 21:30 | 仕事 | Comments(2)
Commented by ジョン at 2008-09-20 23:45 x
 原点というか、1からものを作り上げた人というのはエネルギーがありますよね!
 やまださんの真似るより沢山彫る事によって、本質が浮き彫りになるというのはとても参考になります。

 美術でもパターンやディティールを追求する事のみに生涯を費やす人生も沢山あると思いますが・・・・、確かに、そういうものばかりが周りに溢れてしまうと、なにか薄らさみしく感じますね。
Commented by tatakibori at 2008-09-21 06:57
最初は形から入るべきですが、ある程度のステップに到達すると
本質を見つめなければならなくなります。
アマチュアでもテクニックは凄い人がいくらでもあります。
でも何かが足りない場合が多くそれは基本的なことでもあります。
そういう人へ向けての言葉としてボブ・ディランはじつに良い事を言ってますね。
・・・音楽の話ですよ。
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