民芸派

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先日、民芸の陶芸作家とお話をしました。
民芸とは柳宗悦が提唱した民芸運動のことです。
民衆の芸術だから誰でもが手に入れる事ができるのが理想です。
しかし手作りの器や彫刻、家具など手間がかかるだけの
価格にはなってしまいます。
だから民芸派の作家や商人は出来るだけ安く流通するために
苦労してきたのです。
私が生まれ育ったのは民芸の世界に属するから
できるだけ廉価にて提供したいと思っています。
上質な日本の芸術を誰でも手に入る価格というのが理想です。
「民芸」だから芸術の民主化でもあると思うからです。
数十年前にはまだ庶民はなかなか本物の芸術作品を
手に入れる事は出来なかったのです。
その陶芸家は私の値段付けは安くて良いと言いました。
民芸派の彫刻家で値段が高い人があったそうです。
安い値段を付けるには多くの努力が必要です。
一番良い方法はたくさん売れるようにする事かもしれません。
でも規格化して工業製品にはできないので大量に作る事は難しいのです。
伊勢神宮の記念品を7年間で6千個以上彫りました。
一日に20個くらい彫ってやっと間に合う時間です。
体力の限界もあるので計算どおりにはできません。
円空は12万体の仏さまを彫ったそうですが
そこまでやるには100歳まで今のペースで仕事を続けなければなりません。
それでも1億3千万人の0.1パーセントしか手にすることはできません。
芸術の民主化は難しいようです。
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by tatakibori | 2009-06-05 21:23 | 仕事 | Comments(0)
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