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言葉のプレゼント

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横浜で叩き彫展開催中です。
自宅を遠く離れて人の集まる場所にいると
自分とは関係ない会話が聞こえてきます。
女性の会話の半分くらいは意味のない装飾というか
あいさつのようなつなぎの言葉のようです。
その多くは私のように聞こえてしまう第三者を意識した
響きのよい言葉を美しい詩のように並べたものです。
ここは関東なので関西とは少し違う雰囲気を持っています。
自分の気持ちを表現する言葉がやや多いのが東京風のように思えます。
その分、そこにある自己の存在が小さいようにも思えます。

私の住む奈義の人々は周りに人がいないので
人との会話は相手に対してだけ行われます。
お互いの距離が長いのも田舎風です。
相手に自分の臭いが伝わらない距離を無意識のうちにとるのです。
そして、そのほとんどは自然に関する内容です。
お天気のこと、畑の作物、庭に咲く花の事が大部分で
それは会話の装飾になっているようです。
そしてお互いの家族の健康を気遣うのがたいせつです。

それぞれの土地で人々は会話の言葉をプレゼントとして
相手に捧げているように思えますが、
人の多い東京ではそれが第三者を意識して音楽的のように思えます
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by tatakibori | 2012-11-25 09:04 | 日々の生活 | Comments(20)

横浜・寺家ふるさと村で叩き彫展

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21日から始まった横浜・青葉区寺家ふるさと村の郷土文化館での
山田尚公叩き彫展です。
ここは来る度に驚く、まさに都会のオアシスです。
保存された田園風景が街の慌しさを忘れさせてくれます。
普通の会場で開かれる個展よりゆったりとした時間が流れていきます。
田園都市線・青葉台駅から乗るバスはまるでタイムマシンです。
会場では近くの果樹園で採れた名物の柿も購入できます。
全国にこういう雰囲気の個展会場があればもっと叩き彫展も開かれるでしょう。

前回と同じで、染付けの福西さんとの同時開催です。
26日(月)まで5時には閉るので明るいうちにお出かけください。
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by tatakibori | 2012-11-22 08:49 | 仕事 | Comments(8)

100年前

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一昨日に大学時代の友人のコメントで思い出して
「石川啄木詩歌集」浅野晃編を読み返しました。

昨日に続いて、一片を紹介します。

「ココアのひと匙」(1911.6/15)より

はてしなき議論の後の
冷めたるココアのひと匙を啜りて
そのうすにがき舌触りに、
われは知る、テロリストの
かなしき、かなしき心を。


明治に生まれ、明治のうちに26歳の若さで死んだ詩人より
21世紀の我々のなんと古臭いことかと思います。
以前にも書いた「時代閉塞の現状」、晩年の社会主義への
傾倒とそれへの失望・・・。
100年早く生れてしまった天才詩人が、今に生きていれば
何を語ったでしょうか。
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by tatakibori | 2012-11-16 08:07 | 読書 | Comments(2)

二番穂

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写真は稲の二番穂です。
刈り取った切り株からまた成長して穂が出て実が成っています。
食べられない事はないのですが、誰も食べません。
野鳥のエサになるくらいです。
これを指す、「蘖(ひこばえ)」という言葉があります。
ひこは孫だから「孫生え」とも書けます。
限定すると稲のひこばえは「穭(ひつじ)」です。
この言葉は知りませんでした。
難しい漢字なので大きな画像をご覧下さい。
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足元に出るこの穭に私の姿を見るような気がする初冬の朝です。
やっと数々の野暮用にかたをつけ、
自分のなすべき仕事に精を出そうと意気込んでも
今から何をするのだと問いかけてくるようです。
その時々でないと出来ない事を放り投げてしまって
季節が過ぎ去ってから実を結ぼうとしても
時は無情に過ぎ去ったあとです。

わずかばかりの年金を受け取るまででさえ長い時間があります。
生きていかねばならぬ厳しい現実がこの穭を豊かな実りのように
錯覚させてしまいます。


わが抱く思想はすべて
金なきに因するごとし
秋の風吹く

       石川啄木 一握の砂より
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by tatakibori | 2012-11-15 09:56 | 日々の生活 | Comments(0)

横浜で叩き彫展を開催

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いよいよ今月の下旬、21日(水)~26日(月)に
横浜市青葉区寺家ふるさと村郷土文化館で個展を開きます。

前回同様に地元津山の仲間である染付けの福西雅之氏の作陶展が
隣接の茶室・白心庵で同時開催されます。
(福西氏はノーベル賞の山中伸弥氏と良く似ておられます。)

会場は田園都市線の青葉台駅よりバスで鴨志田団地行き終点下車
あるいは、距離はしれているので複数ならタクシーが便利です。
小田急線の柿生駅もほぼ同距離のようです。
駐車場もあり、お車でも大丈夫です。
あたりは、横浜市の北端に昔ながらの田園風景を残した地区の
素晴らしい風景と最高の紅葉が見応え充分です。

ぜひお出かけ下さい。

ようこそ 寺家ふるさと村 郷土文化館へ
交通のご案内
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by tatakibori | 2012-11-09 08:26 | 仕事 | Comments(7)

ガラパゴス

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ガラパゴス諸島は赤道直下の南米エクアドルの沖900kmにあります。
他の世界と隔絶された進化をとげた動物が多くいるとされます。
ダーウィンが進化論の着想を得た地域として知られています。
日本で今、ガラパゴスと言えばビジネス用語の「ガラパゴス化」です。
じつは最近まで知らなかったのですが、2006年ごろに定着した言葉で
日本の閉鎖的な市場や規格で世界標準から離れてしまって結果的に
現在の家電不況の原因となった携帯電話などの事を示すそうです。
反対語は「グローバル化」でそれぞれ鎖国、開国と同じような意味です。

日本のガラパゴスの象徴は軽自動車だと思います。
戦後、日本の発展に必要だった自動車の普及のため
安価な小型自動車の規格として登場したのですが、
今から思えば敗戦国の屈辱的な情勢が大きく関わっていたのは明白です。
為替が1ドル=360円は、円は360℃だからと適当に決められたそうですが、
同じ数字の360ccという排気量の規格が鈍い動きしか出来ないアンダーパワーの
自動車を押し付けられたように考えられます。
当時のYS-11という国産旅客機がおそろしく非力なエンジンを積んでいたのは
軍事転用できない重い足枷だったのは間違いないと思います。
従順な日本人はそれでも国産軽自動車を愛して、やがてスバル360という名車を誕生させます。
さらにホンダN360の登場で軽でもスピードを楽しめる技術を確立させました。
軽はやがて550ccから660ccへと排気量の拡大と、安全性の向上の為の
大型化を経て現在の規格へとたどり着いています。
一部の国には少し大きなエンジンを積んで輸出されているようですが
ほぼ国内専用で世界には通じない、売らないガラパゴス商品です。
しかし、今や世界に誇る日本の製鉄やエンジン制御の技術で安全性、走行性能を
向上させて貧乏臭さ皆無のキュートな商品に育ったのです。
ガラパゴスでも良いとは言いませんが、
いかにも日本人らしい物事の進め方、磨き方がここにあります。
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by tatakibori | 2012-11-06 15:22 | 日々の生活 | Comments(7)