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勝山町並みクラフト市

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11月23日、24日は真庭市勝山で「勝山町並みクラフト市」と題した
ワークショップ主体の大イベントに参加してきました。
私は2年前のリビングインアートプロジェクトの時と同じ旧郵便局が会場でした。
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イベントはかつやま町並み保存事業を応援する会と真庭市が主催です。
全部で15のワークショップがあり、そのうち5つが真庭市以外からの参加のようです。
この中で、先日のクラフトデイズの参加者は4名で、参加の意思があったものの
都合が悪かった2名を合わせると6名が関係者と言えます。
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イベントは大成功で勝山の町並みは季節外れの観光客や体験教室の
参加者でたいへんな賑わいでした。
真庭市の職員も運営団体の責任者も大喜びでした。
岡山県北で、ワークショップが主体のイベントは今までありそうでなかったのです。
私は、どんな雰囲気になるか興味津々で自分の仕事より調査、視察という気持ちで
参加したのが本音です。
結果的にこれだけの成功を見られたのは幸運でした。
来年はクラフトデイズでもワークショップイベントをやると、私は決意しました。
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今回は真庭市が相当な力を入れて文化往来館ひしおに専属のスタッフを配置して
パンフレットやTシャツを作り、岡山市からのバスツアーを企画して集客するなど
予算もある程度用意したようです。
しかし、肝心な部分は地元商店街の店主らの無償の協力が大きいように見えました。
私達がやるならお金の出所がありませんから、最低限のパンフレットと
手作りの看板など倹約できる所は徹底的にやらなければなりません。
一番の課題は継続的なイベントに育てる事だと思います。
「アートによる町おこし」であり、効果的な「地域振興」でなければ
地域の協力は得られません。
イベントは作家の生活のためではありますが、直接的な収入には
さほどつながらないと思われます。
簡単に言うとこれだけでは食べていけないのです。
この手のイベントで馴染みの人を作り、その輪を広げる事が
作家にとっては重要です。
地域にとってはそのイベントが定着する事によって
町のイメージの向上や観光客の増加がたいせつです。
若い作家と町の若い住民の交流なども有意義です。
いずれにしても単発のイベントでは集客できたとしても
効果は得られないので、将来を見越した計画を練っているところです。
クラフトデイズというグループで社会への貢献を目指さなければ
参加作家の生活も良くなりません。
がんばります。

勝山町並みクラフト市のブログ

勝山町並みクラフト市のfacebook
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by tatakibori | 2013-11-26 19:59 | 仕事 | Comments(0)

クラフトデイズの展望

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美作の工芸作家展クラフトデイズは数多く開催されているアートイベントを
仮想敵としてそこに含まれない美術工芸を紹介して作家の活動を支援するものとしました。
流行の「アートで町おこし」に浅いものを感じていた事もモチベーションになっています。
浅いものというのは経済効果という試算が先行して評価の指標となっている事です。
それはコンビニやレストランの売り上げ、宿泊や交通機関の利用者数などで
示されるものであって、私が思い描いた社会貢献の図式にはないものです。
クラフトデイズは地域の作家の活動と生活を支援するもので、
経済効果においては即効性はないものです。
しかも、作家同士の横のつながりやファンとの交流を促すものは
数値化できるようなものではありません。
里山資本主義でいう原価ゼロ円で効果ゼロ円でもよいのです。
人の気持ちは数値化できないものの代表です。

ところが、私は大きな思い違いをしていたようです。
仮想敵としたアートの世界に住むと思われる人々も
経済効果など理解していないのを知りました。
美術工芸でもジャンル分けは無意味で、美しいものを愛で感動を覚える人は
コンセプトとか手仕事とかたいして意識していないのです。
主催側のある種の人々や周りにいる人が経済効果がどうとかで
分析して評価しているだけだったようです。
ある種の人々とは感受性の低い美術工芸に対する興味の種類が違う人です。

わかり難いので話を自動車に置き換えてみましょう。
自動車が好きでも人によってそれぞれ好きの対象が違うようです。
買うのが好き、お洒落なフランス、イタリア車が好き、
緻密でパワフルなドイツ製高級車が好き、ドライブが好き、
スピードが好き、大事にするのが好きで長く乗りたい人、
合理に徹した4駆、商用車や軽4のマニアまでいます。

人と同じは嫌で個性こそ命というのはよくあったパターンですが、
今から思えばこれこそ浅い自動車趣味の代表のようです。
直接自動車に関わる仕事をしている人々の「好き」は多様で
幅が広くて、最後は同好の士と語り合うような所に落ち着きます。
当然ながら何に乗るかより、どう乗るかの方が重要です。

話が分かり難くなるので、ジャズファンに置き換えて・・・
これこそ狭い範囲ながら多様な世界で自分が何が一番好きか
さえよく分からない人もあるような始末です。
50~60年代しか聴かない、演奏するのが好き、
フュージョン登場以降のお洒落なボーカル系が好きなど
ありそうですがそれもイマイチはっきりしないのが特徴です。
ここの行き着くところは音が鳴っていれば良いというような
側面がありビッグバンドやマーチングバンドが大好きというのは
比較的はっきりしているようです。
それも一理あるし、ジャズの魅力の大事なところです。
音楽が好きという素直な感情がジャズ愛好家にあるようです。

分かり難いたとえ話になってしまいました。
家の中は物で一杯で食器にも家具、置物や絵にも不自由してないから
もうそんなものには興味が無いと言う人もいます。
好きな音楽も固定しているからCDなんか買った事も無い人が多いのは事実です。
そういう意味でこれ以上何かが欲しいと思うような感動はクラフトデイズでは
何も得られなかったという感想を聞きました。
そういう人には作家が集まって自分達だけが楽しんでいたことにしかなりません。

美術工芸展は愛好者があってはじめて成り立つものです。
その世界の理解者が必要なのです。
私が仮想敵としたアートの世界に住む人物像があるとすれば
それはむしろ愛好者であったのです。
基本は美術工芸をどのように理解しているかが重要です。
そういう意味で宣言文を書いて心ある同好の人々に呼びかけるのです。
理解できない人にいくら話して協力を要請しても無理な事が
あるのを痛感しています。
それでも地域の活性化に美術工芸やアートを利用するのは
これからの大きな流れだと思うし、その意義を共感できる人なら
協力してやっていけると思います。
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by tatakibori | 2013-11-20 08:37 | 仕事 | Comments(0)

クラフトデイズ宣言

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「クラフトデイズ宣言」を考えました。
より多くの人々に理解を求めて、
美作の工芸作家展を継続したイベントとして
次世代への希望をつなぐためです。


工芸の仕事に携わる者は得てして寡黙である。
言葉で伝えるより仕事で伝えたいという願いがあるからだ。
そうやって手仕事を重ねて作り上げた手のぬくもりを
持つ物は自然の摂理に適い、
生命の循環の一部を成す安心感に包まれている。
尊い仕事を継承するのは大きな喜びと引き換えの
苦しさもそれなりにある。
夢を持ち続ける事は容易ではないが、
環境がそれを奪う事が出来ないのもこの分野の特徴である。
資金や組織がなくても手と情熱があれば
物作りは何処でも可能である。
むしろ厳しい環境下でこそ作品が輝きを持つとも言える。
技術を継承し、生活の糧を得るため作品を
売るという避けられない現実もある。
そういう小さな経済の循環の為にも
よき理解者と価値観を共有し語り合える仲間が必要である。
クラフトデイズは美作の地にその場を作るためにある。
2013年11月18日
クラフトデイズ実行委員会

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by tatakibori | 2013-11-18 07:12 | 仕事 | Comments(0)

美作建国1300年に思う(イクシラ新年号の原稿下書き)

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美作国建国1300年の多くの事業にどれほどの意味があったかは疑問だが、
これを期に多くの人々がその歴史を振り返った事は意味を持つ。
美作の歴史については、小生も断片的なものばかりで浅薄な情報を
自分の尺度で計って片付けていたに過ぎない。
華やかで浮ついた行事の影で、志ある者が碑文を読み、
神社を訪ね、古書を調べた事を見逃してはいけない。
友より聞いた鞍懸寅次郎、津田真道などの偉人伝は
これが天地の初めと思うほどに喜ばしい感動であった。
我が先祖より受け継いだこの美作の地の恵みや心を
あらためて感じたのである。
美作における文化の継承はその最高表現である祭祀にたどり着く。
建国1300年が伊勢の式年遷宮と出雲大社の平成の大遷宮と
重なり多くの人々がその思想信条に関わらず神への祈りを
奉げたのは新しい人情かもしれない。
昨今の食の安全への意識の高まりは、
日本の祭祀は米作りの文化である表れでもある。
美作の人々は年を重ねると自然に稲作へ帰っていく。
西欧の小麦と狩猟の文化から見れば、
我が国の百姓の暮らしは暗く貧しいようにも思える。
前者には不安定な未来がありそれが福祉を生み、
後者は自然の循環に従うという価値観を生んだ。
今になって多くの人々が天壌無窮の稲作の精神とも
言うべき事実に気がつきはじめている。
いずれの思想においても自然に対する節操を
守れという叫びでは共通するものがあるのだ。
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by tatakibori | 2013-11-14 12:28 | その他 | Comments(0)

美作の工芸作家展 クラフトデイズ

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さる10月18日から20日までの3日間、津山文化センター展示ホールで
美作の工芸作家展クラフトデイズを開催しました。
世代が変わって若い工芸系の作家がどんどん増えていますが
ファンとの触れ合いの場として、作家同士の交流の場にもなればと
思い立って、一年ほどの準備期間を経て初の試みです。
多くのアートイベントはスポンサーや自治体の支援を受けて
開催されていますが、これは参加者から会費を集めて始めた
まったくの自主開催イベントとしてスタートしました。
その後、津山文化振興財団の共催として会場費の割引と
エネルギア文化スポーツ財団の助成を受けて、継続性のある
公共性も高いイベントとしての立場を示す事もできました。

メインテーマは
「作った人の顔と名前が分かる物に囲まれたこころ豊かなくらしを」
という事で、ファンが手に入れられる作品を継続して作っている工芸系を
中心とした作家が30名以上集まりました。
広いと言えども30名の作家が待つ空間に数十名の来客がが入っただけで
会場はたいへんな賑わいです。
新聞、テレビの取材や市長、市議、津山だけでない文化関係の世話役の方々、
仲間である多くのアーティストや美術工芸ファンがどっと押し寄せて、
たいへんヒートアップした場になったと思います。

以前にもこのブログに書きましたが、アートと工芸はどう違うのか?という
話が準備段階から出ていましたが、来場したファンからもそういう質問が
多くあります。
同時開催の県民文化祭の行事との対比もあったので、ますます多くの人が
あらためて工芸の分野の存在を見直したのです。
我々のクラフトデイズの立場からでは、コンセプトやテーマの説明がなければ
何を訴えたいのか分かり難いのがアートの欠点であるように思われます。
実際に工芸に寄ったファンの多くの意見は私達と同じものでした。
手作りの道具など、触れたら分かる言葉にならない喜びがあるというのは
たいへん理解しやすいのです。

印象的だったのは、美作地域の実力派若手アーティストS氏が来場され、
「美しい!」と数個の陶器の購入を申し出たそうです。
嬉しそうに「予期せぬ散財です。」と話され、
このイベントの予想以上の効果に私は満足しました。
イベント自体は見本市で会場内で発生した商談などは主催者にわからないのですが、
後日あらためてイベントの効果を参加作家にアンケートしたいとも思います。

某新聞記者K氏の「美術工芸の地産地消ですね。」の言葉が、端的に
地域の活性化と若者に夢をという現実的な意味合いを示しています。
来年はどうしようかと悩んでいますが、とりあえず何か継続していかなければ
ならないと決意を新たにしています。
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by tatakibori | 2013-11-01 08:31 | 仕事 | Comments(2)