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ヒツジ

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来年の干支は「未」です。
年賀状用の木版画のヒツジは意外に難しくて、
絵を探しても参考になるような面白いものがありません。
棟方志功の木版画にも、絵にも全く無いようです。
手元にある干支に関する資料でも何故か羊は少ないのです。

昨日、運良くほんものの羊に出会いました。
どのような絵にするかは、頭でなくて手で考えます。
何となく描いていればだんだんそれらしいものが出来てきます。
絵の神さまは簡単にひらめきを与えてくれませんが、
手は考えなくても筆を動かします。
先祖からの仕事の手が今を生きる私を助けてくれるようです。
いや、「仕事をしろ。」と言っているのでしょう。

こんな木版画の年賀状になりました。
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by tatakibori | 2014-11-23 20:44 | 仕事 | Comments(0)

ビジュアル系短歌

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短歌と書に親しんだ保田與重郎師の歌は
ビジュアルを意識しているのが
こうやって書いてみるとよく分かります。
万葉の時代にはひらがなは無かったので
漢字を当てはめた万葉仮名で書かれていました。
当時の人が書に表現した歌の美しさにこだわっていたか
どうかはよく分かりません。
今も伝わる平安時代の藤原定家の書を見ると
かな混じり文字の美しさの表現があるように思えます。
保田師の歌は文字の形まで考え抜いたとしか
思われない不思議な歌がたくさんあります。
筆を持って書いてみるとそれが分かり驚きます。

それは写真や印刷が一般的になった時代の
「新しい表現」であるとも言えます。
その新しさは伝統の上にあって
いにしえの人々の心を知った感動に拠るものです。

歌に対する私の思ひは、
古の人の心をしたひ、
なつかしみ、
古心にたちかへりたいと
願ふものである。

(木丹木母集 後記より)

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by tatakibori | 2014-11-18 08:34 | その他 | Comments(0)

再現性

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今年の大きな話題にSTAP細胞があります。
実験で再現できるかどうかが注目を集めましたが
結局は出来なかったようです。
科学では検証するのに再現性の確認を行います。
それが文学なら、検証には出典が求められます。
日常使われる言葉の場合は広辞苑にどう
記載されているかが基本だと思います。

その反対は何かというと・・
出典(ソース)はオレ。
一回限りのスペシャルな事象。
世界でここだけで、ひとつしかない・・・。
私は素晴らしいと感じたから・・・。
根拠がここらあたりにあると、
ある種のオカルトとなってしまいます。

先日、伝統的な数奇屋建築の大工の棟梁と話して
思い出しましたが、職人や百姓は真実を語るのに
「昔の人はこう言ってた」「昔の人はこうやった」
「親父に教わった」「子供の頃に爺さんに教えてもらった」
などの言い方が多かったと思います。
そうやって親から子へ、師匠から弟子へ伝統という
真実が継承されていったのです。

その反対は、たぶん「言い訳上手」だと思います。
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by tatakibori | 2014-11-17 19:30 | その他 | Comments(0)

忍坂(おっさか)

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押坂(オシサカ)の 古川岸のねこやなぎ ぬれてやさしき 春の雪かな
                    (保田與重郎・木丹木母集)

奈良県桜井市東部の忍坂地域で行われた
第3回忍坂街道まつりで、建立された
保田與重郎先生の歌碑の除幕式がありました。
歌碑建立に尽力された数奇屋大工の棟梁
丸田正明さんから経緯を聞きました。
忍坂は最古の石仏と言われる石位寺の薬師三尊を
はじめ歴史的遺産の多い、古くから文化の栄えた
地域であります。
地域おこしには色々な方法があるようですが、
伝統ある歴史と文化に重点をおいたのは
珍しいようです。
忍坂の風というホームページを
ご覧いただくとその個性が分かります。
真にふるさとを誇りに思い、愛する気持ちが
地域おこしに大きな力を与えています。
時流に乗って目新しいものに飛びつく
昨今の地域おこしに違和感を感じている
方も多いようです。
堂々と世界に発信できる個性がないと
やがて多くの地域おこしは消えていくでしょう。
新しいものを求めるより故郷の歴史や伝統を
見直して守るべきだと私は考えています。
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by tatakibori | 2014-11-16 19:23 | その他 | Comments(0)

続・自己紹介

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自己紹介と言えば「おひかえなすって」で始まる
「仁義を切る」という挨拶の方法があり、その時代には
作法を通せば一宿一飯の恩義にあずかれるという
その筋の方々の約束がありました。

私が育った勝間田の町はもともと街道筋の宿場で
ローカル線の駅があり他所から流れてきたと言われる
関西弁を話す人達も住んでいました。
老いた一人暮らしの女性も多くいて、
当時の事ですから風呂をもらいに近所の家を訪ねたりします。
初対面の人には必ずと言っていいほど、自己紹介をします。
そういう話は慣れているのかまるで芝居の口上のように
トントンと歯切れよく自分の生い立ちや職歴など語るのでした。
たいていは明治生まれで小柄で地味な着物の彼女達が
安全に生きて行くにはたいせつな儀式だったように思えました。
中には三味線を持った粋な人もいたり、
子供には聞かせられないような苦労話をする人までありました。
宿場町と言えども本質的には閉鎖的な農村社会です。
其処に溶け込むには上手な自己紹介が不可欠だったのです。

廃れていったその自己紹介の技術や作法にとどめを刺したのが
個人情報保護法の拡大解釈だったのです。
それは公の組織や会社がデータを流出させてはいけないと言う法律で、
個人が自己紹介をしなくて良いというものではないのです。
もちろん自己紹介をしなければならないという約束も法律もありません。
ただし、ビジネスの現場においては信用に関わる事もあるので
できるだけ速やかに自分を明らかにするのがマナーの
基本であるのは間違いありません。
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by tatakibori | 2014-11-07 20:45 | 愚痴 | Comments(0)

自己紹介

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アーティストを含めて自営業は自分を売っていく作業だから
所謂個人情報をどこまでオープンにするか難しいところだと思います。
免許証をfacebookにアップしたら多くの人にご心配をかけてしまいました。
免許証は本人確認に使われ、公的な証でありますから巧妙な複製を
作られて犯罪に利用される可能性があるようです。
名刺でもうかつに渡せば、その人に成りすまして
犯罪までいかなくても飲み屋で良い目をする小道具に使われます。

職人の世界では職業は、例えば看板屋さん、左官屋さん、塗装屋さん・・・
などとはっきりした分類がありお互いにテリトリーを侵さないと言う事を
含めて分業や助け合いの暗黙の約束があります。
最近は今までの分類に当てはまらない職業が増えてきたのと、
プライバシーや利益を守る為に仕事の内容を明かさない
自営業者が多くなりました。
組織に勤めている人でもその目的や内容を言わないので
誤解が多くて困る事があります。
もちろんそんな人は職業の経歴も部分開示がほとんどです。
公共性の高いイベントに関わる人が立場や目的、どの部分で
利益を得ているのか明かさないと、その存在自体が
怪しいものに見えてしまいます。
人に事を頼んで動いてもらおうとするなら、責任ある言動と
自己紹介を確実にする必要があります。
商売は何度も足を運ぶのが基本だと教わったのは
遠い昔話のようです。
最近は何を言ってるのか分からない人が多くて困ります。
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by tatakibori | 2014-11-07 08:23 | 愚痴 | Comments(0)