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言葉のパレット

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「造語癖」という言葉を見ました。司馬遼太郎が棟方志功のことをそう言ってます。
棟方志功の造語はたいしたもので、木版画を「板画」と言い、
「板無窮」と称して版画には失敗が無いと言いました。
作品のタイトルには数え切れないほどの造語が登場します。
手紙に書いた敬称もバラエティに富み、どれが昔からの言葉で
どれが造語なのかさっぱり分かりません。
まるでパレットの上で絵具を混ぜて新しい色を作るように、
その場に一番相応しい言葉をちょこちょこっと作ってしまうようです。
若い頃の棟方は駅から自宅への道すがらも本を広げていたそうです。
造語にもそれなりの深い知識があり理に適った法則で作っていました。
それに彼はアーティストで、表現者だから許される部分があります。
同じ芸術家でも文学の世界の住民なら許されなかったでしょう。
昨今は評論家やキュレーターが芸術的な表現を試みて、
意味が怪しくなるような文章を見かけます。
著名なジャーナリストやキュレーターならその文章表現も
芸術として認知されるでしょうが、あくまでも黒子の
存在である人々がやや勇み足の表現を試みて失敗している
文章を多く見かけるようになりました。
それが不真面目に思えるのは、私だけなのでしょうか。

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by tatakibori | 2015-02-24 20:03 | その他 | Comments(0)

アートイベントの大義

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美作のアーティスト集団「クラフトデイズ」が出来て2年が過ぎました。
合計4回のイベントが開かれています。

あとに続く若い人達へのアドバイスとして少し書きます。

アートイベントは公共性の高い事業として行う必要があります。
そうしなければ会場の確保ができないし、マスコミが取り上げてくれません。
公共性が高いとはきちんとした目的を持っているという意味です。
もちろん営利を目的としないで文化や地域への貢献を目指さなければなりません。
民間のホールでも使用料金はそれによって大きく差をつけられています。
自治体の持つ施設の利用でも料金が2重体系になっています。
自治体とのタイアップで無償で施設を利用する場合には、
さらに踏み込んだ理念や大義が必要になってきます。
もちろん単純に、今流行の「アートによる地域おこし」が大前提です。
どういう作家が参加するのか、どういうお客さんを集めるのかも
問われる事になります。
クラフトデイズ宣言として、少し作家よりの目的を明文化していますが、
これは自治体サイドにはあまり関係ない問題を考えてもらうための文章です。
それは若手作家が食べていくための活動の場を作るという話なのですが、
地域振興には間接的な貢献でしかありません。
地元地域で活動する美術工芸作家が集まり、その地域の人々との
交流の場を作るのが「アートによる地域おこし」の基本形です。
その次に、地域外からの集客や作家の移住を誘うという効果も期待されます。
イベントに求められる目的を明確にし、大義を唱えなければ
ボランティアの募集や飲食関係の用意も難しくなる場合があります。
有償、無償に関わらず施設を提供する側と利用する側の利害関係が
一致するために「大義」が必要になるのです。
イオンの場合は、その「地域に密着する」という目的と、
地域の作家集団の存在が結びついて開催が可能になっています。

地域おこし型アートイベントは大ブームになり、今後はますます
集客も難しくなってくると予想されます。
一見、多くの人が集まりにぎやかに見えても
参加作家やイベントに関わる人々がほとんどの場合もあります。
より明確に目的を掲げて個性的で有意義なイベントを
開かなければならないと思います。


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by tatakibori | 2015-02-18 07:46 | その他 | Comments(0)

15万Km走行後のエンジン

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2003年型のサクシードは走行15万2千kmで突然動かなくなりました。
道路を走行中にまったく前兆もなく息つきを起こして、そのままエンストし、
再始動できません。
自宅から2kmほどの距離だったのが幸いでした。
友人のメカニックT氏に電話すると「1NZ-FEは15万kmくらいで
エアフロメーターの不調がよく起こるようなので調べてみます。」との返事。
その後、トヨタに問い合わせたら「症状からクランク角センサーの不調が
怪しいのでは?」とアドバイス。よくあるパターンの故障のようです。
トラブルシューティングの結果、センサー交換とスロットルボディなど
吸気系の清掃で復活しました。
昔ならウンともスンとも言わなくなったエンジンはオーバーホールとか
リビルトエンジンへの交換などの大修理を連想しますので、
あっさり直ってひと安心でした。
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この型のサクシード(プロボックス)はオルターネーターの取り付けボルトが緩まず
ベルト交換に難儀するものが多いのも特徴のようです。
私のは、そのせいかパワステベルトの劣化が異常に早くて困りました。
ボルト単体は数百円ですが、その交換はたいへん手間のかかる作業で
けっこうな修理代と技術が必要です。

それ以外はたいへん丈夫でまだまだ長く使えそうな良いクルマだと思います。
新型が出ましたが、エンジンもボディも基本的に変わってなく、
MTミッションがなくなったので買い換える理由がありません。
何時まで乗れるか分かりませんが、これからも大事にします。

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by tatakibori | 2015-02-16 18:27 | 日々の生活 | Comments(0)

未年生まれの人

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中東の戦争の火がまた燻り、日本人ジャーナリストの犠牲者も出てしまいました。
第三次中東戦争(昭和42年)の頃に、父がある人の満中陰志として
不動明王をたくさん彫って納めた事がありました。
まだ10歳の私には、自殺した若者とその親の深い悲しみという
くらいしか理解できていませんでした。
その後、エジプト政府が若者の遺骨をピラミッドの側に
埋葬したのが一番強い印象です。
その若者は昭和18年の未年生まれで、24歳になる未年に他界しています。
大学では日本アラブ文化協会を作り、パレスチナ難民の支援を行っていました。
アラブへ渡るため自動車の運転免許を取得して身辺整理をしていた
6月の上旬に、歴史的にはイスラエルが最も領土を広げた戦争が
起こり、たった一週間でアラブ勢力は完敗したのです。
絶望した若者は睡眠薬を多量に飲み死んでしまったのです。
彼の清い心根を知る多くの人が深い悲しみに包まれました。
手元にある、不動明王を受け取った棟方志功が父へ宛てた
ハガキの文字が悲壮に見えます。
私は小学5年生で中東情勢も人の死の意味も分からない
無邪気な子供でした。
その後、第4次中東戦争によるオイルショックを経て
日本赤軍によるテルアビブ空港乱射事件が起こり、
1979年(昭和54年)のイラン革命による
第2次オイルショックの頃にはイスラムとユダヤの
対立の恐ろしさを少しずつ理解できるようになりました。

2004年には3人の活動家の若者が戦争真っ只中の
イラクへ入国して人質になり大きなニュースになりました。
幸いに彼らは解放されて帰国できましたが、
自己責任論でネット上では盛り上がったのが新しい出来事だったと思います。
ほぼ同時に自称ジャーナリスト2名がイラク軍に拉致されほどなく
開放されたのは2番煎じで印象が薄かったようです。
じつは、この2名の内の一人が元某民族派に所属して
その機関誌に戦争に行って人を殺す為に自己流の
訓練をしていると書いたのを知っていました。

そうやって戦地に赴くジャーナリストと言えども
志がちょっとおかしい者もあると言う事です。
今回の犠牲者がどういう人だったのかは
まったく知りませんが、過去の実績を見ても
情報発信を続けていた事実が残っていて
平和の為に何かを伝えようとしていた
志だけは讃えられるべきだと思います。
しかし、外務省による再三の渡航中止要請を
無視して行ったのも事実だし、遺族が
謝罪のようなコメントを発表したのも
日本人らしいと思えます。

残念ながら、いまだに昭和42年6月の出来事は
理解できていません。
クチナシの咲く頃に彼とその御両親の深い悲しみを
思い出すだけです。



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by tatakibori | 2015-02-04 09:51 | その他 | Comments(2)