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伝説の巨人

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私の住む岡山県の東北部、奈義町に伝わる昔話に三穂太郎(さんぶたろう)という巨人の話があります。
京都まで三歩で歩いたとか、那岐山に腰かけたとかスケールの大きな話の盛りようです。

この話、じつは実在の人物から始まっているのが面白いところです。
菅原道真の子孫が美作に移り、国司など務めてこの地の一大勢力となったのです。
その菅原朝臣三穂太郎満佐は平安時代の終わり頃から鎌倉時代の武将です。
美作管氏の祖でもあり、その子孫が(古い時代の)勝田郡を作ったと言われます。
加賀の殿様の前田家、総理大臣の菅直人もその流れの氏です。

満佐(みつすけ)はよほど大男だったと思われますが、
「ダイダラボッチ」という巨人の昔話のように、おもしろおかしく話はふくらんでいきます。
数ある巨人伝説の中でも実在の人物で、その子孫が今も多くあるのは珍しいようです。
だからと言って勝田郡の人が話を盛るのが好きという事はありません。

美作管氏一党は元弘の乱に加勢したとありますから、
当時の「悪党」と呼ばれる地方武士勢力として隆盛を誇った時代もあったようです。
戦国時代に仁義なき新興勢力である岡山の武将・宇喜多にコテンパンにやられて、
それ以降はおとなしく百姓を続けています。



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by tatakibori | 2015-07-31 09:42 | その他 | Comments(0)

粉飾決算

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リップサービスと言うか、話を盛るには作法があるようです。
適度な嘘や誇張は驚きや感動を大きくする効果があります。
嘘だと分かっていても、引き込まれるような盛り方があります。
逆に、真実なのにウソ臭い話も多くあります。
ずっと昔ですが、テレビで「ホラ話」をテーマにトークショーをやっていました。
「太平洋で8畳敷くらいのマンボウを見た」と釣り好きのタレントが楽しそうに話していたのが
とても印象的で覚えていました。
ところが、昨年のニュースに「日本近海で全長3.7mのマンボウが捕えられた。」と
大騒ぎした事があります。
今から思えば、あのホラ話はじつは本当だったのです。

アートイベントを開くと、入場者数の報告をしなければならない場合があります。
これにはある種のマナーがあって、参加作家、スタッフに入場者を足して・・・
だいたい2倍くらいに報告すればおさまりが良いようです。
よく言われる主催者発表というヤツです。
イベントの性格によっては動員数が目的になる場合もあるので、
心地よい「盛り方」を考えなければなりません。
どう見ても100人くらいの来客しかないのに
翌日の新聞に「400人が楽しんだ。」と書かれていて、
少し寂しい気持ちになった事があります。

売上や利益を粉飾して儲かっているようにしたら、
融資を受けやすくなったり、信用がアップして
色々と良い事があります。
これも上手く書かないとすぐにバレるので、
テクニックが必要です。
税務署へ出すものと銀行へ出すものが別なら良いのですが、
同じにしなければならないのが苦しいところです。
かなり上手く仕上げたつもりでも、見破るのは簡単なのです。
さらにハイテク機器の登場でウソはますますつけなくなっています。

・・・の筈なのですが、何故かテレビ、新聞、ネットのニュースも
ますます信用できない時代になっています。
真実は自分の目で確かめた事だけです。
生れる前の時代の話は両親と向こう3軒両隣くらいの
年寄りに聞いた話だけ信用するようにしています。
勿論、粉飾の決算書の作り方は父に教わりました。

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by tatakibori | 2015-07-28 20:35 | Comments(0)

走れよメロス

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太宰治「走れメロス」から「メロスの全力を検証」と題する中学生の自由研究が話題になったそうです。
http://matome.naver.jp/odai/2139169037928220101
往路の平均速度は3.9km/h。
復路はアクシデントに阻まれて2.7km/h。
最後の力を振り絞ったラストスパートでも5.3km/hと推測しています。
平均速度と現実の差に着眼した中学生は将来きっと大きな仕事の出来る人間になるでしょう。
これに感銘した大人が大真面目で反論している文章もあります。
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n251352

話は変わって、自動車のナビにGPS速度計がついています。
スピードメーターとの誤差は、およそ100km/hでマイナス5km/hほどの数値が出ます。
どちらが正しいかネットで検索すると、GPSが正確と言う意見が圧倒的です。
私が定期的に遠乗りする伊勢神宮まで、ナビでルート案内を表示すると、
距離が339kmで時間は4時間32分と出ます。
平均時速は74.8km/hです。
津山ICから伊勢ICは326.4kmで3時間55分と高速道路案内のサイトに出てきます。
その場合の高速道路部分の平均は83.7km/hです。
休憩の取り方は個人差がありますが、3回休憩して合計30分を足して5時間になります。
平均速度はおよそ68km/hまで落ちてきます。
簡単な食事もとればさらに20分ほど足して5時間20分で平均は63.8km/hと
一般国道の速度に近くなってきます。
経験上の実際のドライブでは、やはり5時間程度で走るようになります。
その場合でも、メーター読みでは制限速度よりやや速く走るようになります。
100km/h制限の道なら、追い越し時にはメーター読みでは120km/hくらいは
出てしまいます。
ガソリン消費を抑えるためにメータ読み90km/hでゆっくり走行すれば、
さらに平均速度は落ちてきます。
平均100km/hの数値を出すためには、瞬間にはかなりの制限速度違反を
する必要があります。

必死でスピードを上げても、そんなに時間は稼げないのですね。
メロスは友人の命を救うという目的を達したから良かったものの、
移動の計画は慎重にしなければなりません。
自衛隊の訓練でも、移動は最も重要な団体行動だそうです。




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by tatakibori | 2015-07-23 21:06 | Comments(0)

やまとごころ

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「(しきしまの)やまとごころ」とはどういう意味ですか?と尋ねられました。
やまとごころは「倭心」「大和心」などと書きます。
版画は本居宣長の歌ですが、私の「やまとごころ」はこの歌に尽きると言えます。
宣長は「からごころ(漢意、唐心)」との対比でやまとごころを語っています。
漢意とは、wikiにこうあります。
日本古来のはかりごとを加えず善悪ともにありのままのさまを尊ぶ素直な態度に対して、
中国文明に特徴的であると宣長の考えた、物事を虚飾によって飾りたて、
様々な理屈によって事々しく事象を正当化したり、あるいは不都合なことを糊塗したりする、
はからいの多い態度を指す。
唐は現代においては西洋に置き換えられます。
日本人は議論が苦手と言われますが、本質的に議論に向かないのが日本語だと思います。
日本語の成立には「古事記」「万葉集」などが大きな役割を果たしていますが、論理的でないのはあきらかです。
英語は議論に向いているのだと思います。

万葉集に大伴旅人の外来文化に傾く人々への痛烈な批判の歌があります。
その13首の酒を讃える歌は陶淵明の詩に影響を受けているとも言えるのが
たいへん面白いところです。
日本語の成立に中国の文字や文学も影響を与えているのですが、
すでに仏教(外来文化)と神道(かんながらのみち)を対比させて、
日本人の生まれ持っている良いものを残し伝えようとする努力が始まっています。

大辞林には からごころ【漢心・漢意】
中国の国風に感化されたさかしらな心。近世国学者が,儒者に代表される言挙(ことあ)げする心を批判的にいった語。
と書かれています。
言挙げは尽きる事がないという考え方もあります。
歴史の検証は、突き詰めればタイムマシンでさかのぼり、
すべての事象を確かめなければならなくなると言う事だと思います。

英語にもサイレントマジョリティ(物言わぬ多数派)という言葉があるので、
「やまとごころ」は日本固有の考え方でもないようです。

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by tatakibori | 2015-07-20 06:53 | その他 | Comments(0)