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棟方志功が「先醒」と呼んだ祖父

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今、岡山県井原市で『棟方志功ー平櫛田中を「先醒」と呼んだ、版画家』と題した
棟方志功の展覧会が開かれています。
わたしの祖父・山田昭雲(本名・哲)に贈られた棟方志功の本にこのような文字があります。
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「先醒」は「せんせい」と読むようです。
敬称としては調べても分からないので棟方志功の造語だと思われます。
祖父は棟方志功より2つ年長だったので先輩というような意味だと思ってました。
今回の井原のイベントでは「先醒」にこだわっているようなので、
「先に大いなるものに目ざめた」と言うような意味があるのかもしれません。
祖父は昭雲叩き彫を考案してその子孫をこの道に導いたので、
その部分では我が家の始祖です。
棟方志功は私の父に平櫛田中の作品の写真を見せて
「本当の木彫刻とはこういうものである。」と言ったそうです。
文化勲章を目指す棟方志功にとっては文学とは谷崎潤一郎であり、
木彫は平櫛田中こそ本物だったのです。
人生に大きな目標を持ち、それを成し遂げた偉大な芸術家は幸せです。
「目標の無い」創作を3代を超えて続けてしまった我が家の
ほんとうの目標は何であったのか、何であるべきなのか・・・そう思う事があります。
おそらく、こうやって単純な仕事を続ける事だったのでしょう。
そういう目標ならゴールが見えなくても仕方がないのは当然です。
明日も明後日も、来年も木を刻んでいると思います。
私が死んだ後も誰かが続けていてくれたら、それは「ほんもの」になるでしょう。


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by tatakibori | 2016-10-09 20:11 | その他 | Comments(0)