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読める文字

美しい文字を練習する方法をたずねられる事があります。
それこそお門違いですが、真面目に答えます。
二十歳の頃、父が私に教えた方法は一冊の本を鉛筆で写す事です。
文字のフォントは「教科書体」が適当だと思います。
沁みついてしまった変なクセを取り去るのが目的です。
文字は読み易いのがベストです。
それ以上は何もありません。
書の文字には大きく3つがあります。
右から楷書、行書、草書です。
d0006260_10173362.jpg
かなりインチキ臭いのは勘弁の程を・・・。w
左は古い書体の隷書(風)です。
パソコンのフォントにもあるのでお馴染みの方も多いでしょう。
草書になるとほとんど読めなくなります。
d0006260_10202776.jpg

これは幕末の備前の歌人・平賀元義の墨跡です。
よく見ると書体は統一されていません。
草書あり行書ありでさらに読みやすくするための「はね、とめ、はらい」を排した
現代的かつ芸術的な文字もあります。

この時代には一般的には「和様」というか「御家流」というか公文書に独特の
読み難い書体を用いていました。
文章も「候文(そうろうぶん)」というややこしい文体です。
明治になって和様は排されて、読みやすくて分かりやすい書や文が
だんだんと進んで行ったのです。
パソコンのフォントに「江戸勘亭流」があります。
芝居文字、寄席文字、相撲文字など江戸文化の文字を一まとめにしてあるようです。
これも独特の文化の世界で一般的な書とは違いますが、その筋ではちゃんと継承されています。
江戸時代の書の文化は一般には読みやすくするよりも、その世界独特の文化を作り
個性を主張し、やや閉鎖的な集団を形成するための手段でもあったようです。

速く、読みやすく書くという方法は私の亡父の日記などにも面白く表現されています。
ペン書きながら草書、行書も織り交ぜた独特の書体は父なりの合理的な表現だったのでしょう。
平賀元義の書にはその基本形があるようです。
by tatakibori | 2013-01-21 10:47 | 日々の生活 | Comments(4)
Commented by nihon-burari at 2013-01-21 16:47
こんにちは。
写真いつも拝見しています。
いつも参考にさせていただいています。
また、よろしくお願いいたします。
Commented by tatakibori at 2013-01-21 17:38
nihon-buraiさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
このブログは幅700ピクセルの制限があるので
力の入った写真を公開するような性格でありませんが
気に入った写真を時々アップしています。
よろしくお願いします。
Commented by 柳虫 at 2013-01-27 22:05 x
柳虫も曾て苦手な文字の練習に活字を利用したことがありますなあ。

”女”や”ふ”などバランスが悪かったんですが、なんとなく掴むことができたのをおもいだしました。(笑)


BY柳虫( ̄0 ̄)/

Commented by tatakibori at 2013-01-28 09:24
柳虫さん、コメントありがとうございます。
活字をお手本にするメリットは装飾が過多にならない事もあります。
とくにペンや鉛筆の文字がとめ、はねが効いてしまうと
なんか信用できない雰囲気も出ますから・・。
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