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権威

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2010年8月にNHKの討論番組で映画監督の崔洋一氏は
若者に対して「歴史を語る資格がない」と言って、
同席した歴史学者に「権力者による言論封殺は許されない」と
たしなめられました。
この一件により崔氏はマスコミへの露出が減っていきます。
おそらく、権力者と呼ばれるのは当の崔氏も驚いた事でしょう。
世間でイメージする権力者と、実際の権威、権力は少し違うようです。
本人は貧しく世の評価も低いと自覚している場合でも
権力者であることもあります。
もちろん政治家や官僚をはじめ、大企業の管理職、役員は権力者そのものです。
しかし、ある程度の組織を管理する立場なら、それは権威、権力となります。
重い役職でなくても組織の一員として権力の立場なのです。

昨日のブログに付随して権威について書きましたが、
それはどこにでもある「脅威」でもあります。
当人にとっては何気ない一言でも、
それが創作表現を封殺する力になるのを
権力者は知らなければなりません。
崔氏はそれに気がついていなかったのです。

私が権力者かどうかとなると、ある意味では権力者だと思います。
無名の野の老いた作家であろうとも、若い芸術家にとっては
熟練の古狸みたいな存在です。
立場をわきまえる必要があります。
一般的に考えれば、私は一番弱い立場の創作活動をする
作家の範疇ですからある程度遠慮なしに自己主張をする事が
後進の若い作家の立場を守る為にも必要だと思っています。
より大きな権力と戦う前線でなければなりません。
by tatakibori | 2014-04-18 07:57 | その他
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