身の周りでの経済活動から考えてみると
多くお金を使う人に人々は群がります。
大きな事業をしている人や開業医など高収入の人は
たくさんお金を使うから取り巻きのような人の集まりが出来るようです。
今時は普通にやっていてはそれほどのお金を動かす事ははないので
それは行動力のある社長や先生ですね。
中心になる人物が高い理念と志を持っていれば良いのですが
多くの場合は欲が勝るようになり経済の発展に貢献しているか
どうかあやしいのです。
普通は事業と言いますが昔は普請という言葉でした。
普請は、普く(あまねく)請う(こう)とも読み広く平等に奉仕(資金・労力・資金の提供)を願う事です。
つまり中心になる者がお金を持っていて一人でお金を出すのでなく
出来るだけ大勢から多くのお金を集めて事業を成すのです。
この普請という言葉の持つ多くの意味を考えると
経済活動の発展と庶民の社会への参加意識の向上が
見えてきます。
普請というと家を建てる事が先ず浮かびますが
上棟の日には村中の人が集まって手伝い
賑やかにそれを祝ったのが古くからの習慣です。
棟梁が祝詞を奏上するなどなかなかの伝統だと思います。
橋普請という言葉もあります。
以前に津山の今井橋が出来た時の物語を書いた事がありますが
まさに普請の心意気の原点のような話です。
欲望を捨て去った普請の心意気というのは本当は
厳しい考えです。
個人の欲望を具現化するようなテーマパーク的発想で
作られた物は行き詰まりが見えています。
個人の欲望を大目に見過ごしてはいけません。
それが今日の財政の行き詰まりの原因でもあるからです。
この話つづく・・・